山南町無形文化財

蛇ない

由緒及び伝承


@ 応地の大歳神社の境内入り口の2本の松の木に、蛇をかたどった大きな稲藁の造り物が掛けられている。昭和39年までは村の入り口の道路の左右にあった樹齢350年にもなるアカマツ・クロマツに蛇の頭が村の方を向くように掛けられていた。現在では、同じ形で少し小ぶりのものが薬師堂の正面にも掛けられるようになっている。

A この作り物が いつごろから作り始められたのかは定かではないが、300〜400年前からずっと続けられてきたといわれている。成人の日(平成16年は1月12日)、各戸が大歳神社の境内に新藁を持ち寄り村人総出で「蛇ない」が行われている。 B 作業は稲藁のはかまをそぐことから始められ、この藁で頭から尾までを順に編んでいく。頭部は上顎・舌・下顎の三つの部分からなり、技術のいる作業なので手慣れたベテランの人があたる。頭部ができると胴体を編んでいく。胴体は、1本4〜5abの太さに束ねた藁3束で3つ縄状にない、その太さは15〜18abにもなる。この作業は強いカを必要とするので、男衆が3人がかりであたる。約7bほどなつたところで尻尾にかかる。尻尾は3本に分かれている。
C できた「蛇」は、はみ出たけばがたくさんあるため、はさみで切ったり焚き火で焼いたりしてきれいに仕上げ、とぐろを巻かせてたっぷりとお神酒を飲ませる。
 小ぶりの「蛇」は、学校の休業日となってから小中学生が参加するようになり、大人の指導によって子ども会員自身の手で作るようになった。
 できあがった「蛇」を担いで村の氏神様(大歳神社)の拝殿に参った後、「蛇」は村の各戸を回る。家族一同が無病息災に、また豊年満作であるようにと酒に酔った「蛇」は村中を暴れ回る。
D 「蛇」が暴れれば暴れるほどその年は豊作になるという言い伝えがある。この村内回りは、「蛇」が大歳神社に掛けられるようになってから行われ始めた。
E 昼ころ「蛇」は大歳神社の前に戻ってきて、2本の松の木に頭が村の方に向くようにして渡し掛けられる。子どもたちがなった小ぶりの「蛇」は、西側にある薬師堂の正面に掛けられる。 F そして最後に、御幣を「蛇」の背中に3本、腹に2本互い違いに立てて「蛇」を祀り「蛇ない」の行事は終わる。


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